国際派行政学者の挑戦

慶應SFCの教員。才能ないなりに世界レベルの行政学者を目指す40代独身男(負け組)のブログ -月1回ぐらい更新-

他人の土俵で勝負する

学部企画の書籍『総合政策学をひらく』の企画として(過去記事)、同僚の先生方と方法論について座談会をしました。職場が同じでも、学問について議論するなんて初めての経験で...ドキドキしてしまいました(*/∇\*) キャ

 

座談会では、英語で主に論文を書き統計分析する教員は私1人ということで...袋叩きでしたヽ(゚Д゚;)ノ゙ヒイィィィ!! 英語ばかりになっては母国語の研究が消えてしまうという危惧や、統計中心の国際学術誌の基準だけで社会科学研究の価値は測れないといった声を頂きました。仰る通りでございますm(_ _)m

 

とはいえ、学閥や師弟関係で大学の就職が決まっていた今でも日本の政治・行政分野で、自分が仕事を得ることができたのは文科省主導のグローバル化推進のおかげとも思います(参考リンク)。国際業績の重視や公募の推進など時代が変わらなければ、居場所はなかったです。

 

国際学術誌掲載の合否は、主に西洋で決められた評価基準なので、他人の土俵との揶揄もあります。ただ、匿名で審査される上、最近ではデータと分析方法も公開しますから、ある程度公平性や透明性があるとも言えます。公募がなくとも日本の大学は、かなり公平に人選していたというお話も伺うのですが、少なくとも自分が今の大学にいたとは思えません。中堅私立出身かつオールドルーキーの自分は、方法論を選択したというよりは、生き残るために自然と選択が限られていたとも思います。

 

世界レベルの研究者を目指す以上、今後も他人の土俵で勝負するしかないのだと思います。日本人が自分の土俵で勝負できるとしたら、それは十分に国際的でない舞台だと思います。ただ、できる範囲で日本語での貢献もしていきたいです...ということで、初の日本語論文『行政学における方法論の厳密化と多元的共存』が公開されました!下記リンクからジャンジャンバリバリ ダウンロードしてください!!

追伸:皆様のおかげで、こんな堅苦しいタイトルの論文がアクセス数ランキング3位になりましたm(_ _)m ありがとうございます(T^T) https://www.jstage.jst.go.jp/browse/jspa1962/-char/ja