国際派行政学者の挑戦

慶應SFCの教員。才能ないなりに世界レベルの行政学者を目指す40代独身男(負け組)のブログ -月1回ぐらい更新-

藤沢から世界の最先端を目指して

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今後を占う初日...暗雲立ち込める曇天のキャンパス(笑)

本日新たな旅路につきました。新天地は、慶應義塾大学 湘南藤沢キャンパス(SFC)です!SFCが目指す世界最先端の研究・教育を創造すべく、総合政策学部准教授として地方行政及び方法論関連科目と研究会(ゼミ)を担当します。

 

正直公募を見るまで、慶應SFCのことをあまり知りませんでした(^ ^; 日本の有名私立大学はどこも授業負担が重く、研究ができなくなると思っていました(前ブログ記事)。ところが、条件等を問い合わせると、アメリカの研究大学と遜色ない環境のうえ、日本語だけでなく英語科目も担当可能とのことで、ダメもとで応募してみることにしました。

 

経済的に裕福とは言えない家庭で育った中堅私立大卒の自分には、いかにも縁のなさそうな大学ですから、正直期待していなかったです。国際大学大学院で、途上国出身の公務員を英語で教えられる環境を有難く思っていましたし、魚沼地方の美しい自然にも魅入られていました。もちろん、国際大学で直面する困難もありましたが... 自分にとって完璧な組織なんて存在しないですし、自然なこととして受け止めていました。

 

皮肉なことですが、そんな前職のおかげで、応募書類及びプレゼンは、守りに入らず思い切った内容にできたように思います。特にオンラインのプレゼンは、良い具合に肩の力が抜けたのか、練習以上の出来でした。ただ、それは自力ではなく、質問してくださった先生方との相乗効果があったと思います。「アートとサイエンスの融合を目指す」「面白いことをやってほしい」...そんな言葉の交換の中で、応募当初は想像もしなかった研究・教育への新しい熱を自分の中に感じました。

 

慶應義塾の学生・卒業生は、慶應SFCを「僻地」なんて呼ぶらしいのですが南魚沼と比べたら大都会、東京から少し離れた場所でこそ自分らしさを発揮できると期待しています。新しいものは既得権に縛られた「中心」ではなく、「周辺」から生まれてくるはず...(e.g., 戦国時代、明治維新)。慶應は日本では誰もが知る大学ですが、国際的な知名度は決して高くありません。そんな現状を変えるために、SFCから行政研究・教育の世界最先端を目指し続けたい... たとえ結果が出なくとも、あきらめない姿勢だけは学生に見せていきたいです。それしか取り柄はないですから。

 

最後に、就職に苦戦していた自分を大学教員にしてくださった国際大学には(過去記事1)、感謝しかありませんm(_ _)m 最初の2年間は研究がうまくできず、昨年ようやく研究体制らしきものを築いた矢先の異動となり(過去記事2)、後ろ髪を引かれる想いです。3年間国際大学で得た知見を活かし、途上国や南魚沼の現状を学生に伝え、少しは地方行政に役に立つ論文を書くことで、恩返ししていきたいです。