国際派行政学者の挑戦

慶應SFCの教員。才能ないなりに世界レベルの行政学者を目指す40代独身男(負け組)のブログ -月1回ぐらい更新-

教員のお仕事

綸言汗のごとし

酷暑の中ゼミの現地調査で訪れた相模湖 7月半ばに春学期の授業が終わり、今は採点に追われる時期です。それでも少しずつ時間に余裕が出始め、学部で出版する本の章を書き終えました(≧∇≦)日本の大学に所属している以上、日本語の執筆依頼はある程度引き受け…

英語に浸り 失うもの

前職国際大学は英語を公用語とする大学院大学でしたので、事務や会議を含め日常的に英語を使っていました。ところが、慶應では書類・メールの日英併記などを進めているものの、英語を使用する機会は格段に減りました(-д-;) そんなことは覚悟のうえで異動し…

行政しない行政ゼミ

宮ケ瀬ダム 今週研究会(ゼミ)の最終発表を終え、卒業生第1号を送り出しました。新任教員のゼミに1人4年生として所属してくれて、下級生を牽引してくれました。合宿や飲み会で盛大に送り出したかったのですが(´・-・。)会食・宿泊を伴う活動は現在禁止さ…

天使?悪魔?学部生対応方針

今週秋学期の授業を全て終えました(・д・`*)ハァ 人生初の日本語講義を担当し(過去記事)、四苦八苦しながら日本の18~20歳前半の若者と触れ合いました。本当に反省点の多い学期で、同じ過ちを繰り返さないよう、今後の学部生対応方針を記しておこうと思います:…

民主主義のために起業する22歳

中年の皆さん、22歳の時何をされていましたか?自分はモラトリアム真っ只中で、運よく大学院進学を決め、実はまだロックスターを目指していました(´∀`)(参考記事) そんな元ダメ学生の元に、デジタル技術を活用して市民の政治・行政参加を推進したいと起…

クリスマスに芸術家2人(男)と対談

お詫び:すごく気に入った記事だったのに、誤操作で記事内容を消してしまいました(T^T) オーストリアのリンツ市で活躍する小川秀明さんと、本学教授で芸術家の脇田玲先生と、自分の3人で対談し、人間の不完全性に寛容な社会を作りたいと意気投合した神回で…

教員が頼りないと学生が自立する

山梨県北杜市にある中村キース・へリング美術館 休校期間を利用して(先週の記事)、今週ゼミ生と山梨県北杜市へ初めてのフィールド調査に行ってきました!将来行政に携わる学生にこそ、創造性や美的感覚を磨いてほしいとの想いから、アートで地域振興に取り組…

真面目過ぎる

秋のSFCキャンパス 鴨池周辺 渾身のギャグでした... アメリカの大学院でも前職大学院でも、爆笑をさらってきました。絶対の自信を持っていました。しかし、日本の学部生には通用しませんでした(・ω・、) これまでも、隙を見ては冗談を授業に織り込んできたの…

自由の代償

今学期からSFC総合政策学部唯一の必修科目『総合政策学』を、学部長と担当させて頂くことになりました。新入生の皆さんが初学期に受ける科目です。学生の皆さんに自分のことを知って頂けて、すごく嬉しい...ということにしておきます(^ ^; ひっそり目立たず…

初めての日本語講義

福澤諭吉記念 慶應歴史展示館 夏季休校期間も終わりが近づき、研究一辺倒の生活を改め、秋学期の授業に備えなくてはなりません(´・ω・`)学生の皆さんも休み明けは少し億劫だと思いますが、教員も同じですw ただ、それは「ちゃんとやらないと」と思う真面…

知らないから進める

慶應SFCで初めての学期が終わりました。学期中に何度か緊急事態宣言が発出され、学生の顔もほとんど見ることなく、真っ黒なパソコン画面に話し続ける日々でした。彼女・彼らが誰で、自分の授業をどう感じたのかは...謎のままです(^ ^; また、初めて学部長選…

心に花はありますか?

狭いアパートの敷地に咲いた花 新任地にて4月より始まった対面授業は1か月でオンライン授業に移行され(過去記事)、そして集団接種が実施される再来週より対面授業へと復帰することになりました... 自分は今の職場が大好きです。必修授業がほとんどないため…

恐怖の三田

無駄に威圧してくる慶應三田キャンパス東門 本日必要不可欠の用務のため、三田キャンパスに出向きました。いや~気が重い(*´Д`) 雨もパラつき足も重い(-д-;) キラキラしてない独身男性最大の敵 港区女子が生息する地に足を踏み入れるなんて、本当に危険!…

アカハラを受け入れた学生

前任地 国際大学大学院の最後のゼミ生の1人が、論文優秀賞(distinction)を受賞しました。毎年3~5名、研究科の全学生のうち約5%の狭き門です。審査過程も厳しく、指導教員(自分)と論文審査担当教員の2人が優秀賞に推薦した後、大学外部の教授(匿名)に…

最凶のスタート

授業初日...ゴルフボールのように足が腫れました(T-T) どうも痛風らしいのですが、お酒も油っぽいものも口にしていません... どんな体やねん!いきなり休講というわけにはいかないので、足を引きずって遠いキャンパスに向かいました駅から遠すぎ...本当に僻…

「やりたいこと」は環境依存

今週ある官庁から依頼を受け、柄にもなく「有識者」なんて呼ばれ、意見をのたまう仕事をしました( ̄▽ ̄;) 政策内容に意見するのではなく、ある調査の質問票作成とデータの収集・分析手法についてアドバイスする仕事でした。政策決定とは距離のある技術的お…

締め切りでゾーンに入る

雪に埋もれる大学の中庭 今週南魚沼は1メートルを超える積雪に見舞われまして、この週末は外出できるような状態ではありません...しかし!そんなことは今の自分には、むしろ好都合d(-д☆) 最近週末に休んだ記憶などないのですが(=。=|||) とうとう解放される…

Geniusと書けば終わり!?

師走とはよく言ったもので、この時期教員はとにかく走らされます(^ ^; 学生からPhD受験のための推薦状を依頼されたり(過去記事)、試験を作成したり、成績を付けたり...研究は週末時間を割いて取り組むほかありません(=。=|||) ついつい推薦状なんかは手を抜…

朝帰り

※昭和風コント付き歌謡番組 小学生の頃、意味も分からずドリカムの『うれしはずかし朝帰り』を気に入り、大声で毎日歌っていました...周りの大人を複雑な気持ちにさせていたことでしょう(´・ω・`) 役所ではよくあることでしたが(先週記事)、昨日大学教員にな…

国際的な教育とオンライン授業の相性

国際大学は、学生の9割以上を留学生が占める、日本では非常に特殊な大学院大学です。現在COVID-19の影響により、新入生の大半が日本に到着できていないという異例の状況にあります。自分は今週月曜から金曜まで入学準備用講座の統計入門(90分授業を毎日2回)…

肩書は世間一般に重要だが 研究に関係ない

※bBearさんによる写真ACからの写真 大学院教員になって約2年半、専任講師から准教授になりました(=。=)ふ~… 大学に就職当時は、「テニュアトラック」と呼ばれる2年間頑張れば正社員になれます!みたいな契約を結んでいました。4月にテニュアと呼ばれる…

夏は個人事業者

校舎裏の国際大学キャンパス 盆地で暑いが無駄に広いので散歩にマスクはいらないd(- -) 9割以上が留学生の本学では、夏には学生が母国に帰国するので、通常人気がありません。ところが、コロナ禍にある今年は既に修了した学生を含め、かなりの学生が帰国で…

簡素な修了式でも

※国際大学Facebookページより 昨年初めてゼミ生を送り出した修了式では、想像以上に感傷的になってしまったのですが(過去記事)、今年の修了式はしっかり心の準備をしました( ̄ー+ ̄) ニヤリ さらに、COVID-19感染対策のため、今年の式には大物ゲストも招待せ…

全寮制大学院オンライン授業の悲哀

※Zoomのウェブサイト画像 春学期の終わりが近づき、成績を付ける作業などに追われています。都心ではようやく授業が始まった大学もあるようですが、人口密度の低い土地柄も幸いし、本学はオンライン授業を駆使しながら予定通り授業を終えることができました…

PhD進学を志望する学生への指導

大学院生(修士)の指導を始めてから3年目を迎え、来月に2期目のゼミ生たちを送り出すことになります。実務経験のある平均29歳の留学生が指導対象ですから、他の大学で日本人学部生を指導するのとは異なる事情があります。 その1つが、博士課程(Ph.D.)への…

ミャンマーをいく Part II

夕暮れの古都バガン 今週半ばに、ミャンマーから戻ってまいりました( ̄^ ̄ゞ 空路と陸路を駆使して、都市部だけでなく、地方の教育機関も回ったため、移動時間が長めの出張でした。ミャンマー出張は2度目でしたが (参考記事)、都市とは異なる生活風景を車…

ミャンマーをいく Part I

ミャンマーに本学の事務所を設立するため、今週から出張に来ています!こんな時期に不謹慎だとの声もあるかもしれませんが、長い間準備した事務所の開所式を、突然キャンセルするのは、小規模の大学院大学にとって損失が大きすぎます。難しい判断でしたが、…

世界の車窓から:インドネシア編

本日朝、深夜便にてインドネシア弾丸出張から、無事日本に戻ってまいりました( ̄^ ̄ゞ インドネシアにある4つの提携先の大学を訪問し、本学への交換留学を志望する学生を面接するのが目的でした。5日間で4つの都市を巡る修行のような日程でした付き添い…

憧れの国際人

先日担当業務であるスーパーグローバル大学創生支援事業のプログラム委員会を、東京で傍聴してきました。委員の先生の中に、憧れの明石康元国連事務次長がいらっしゃっいました。小学校の卒業アルバムに、将来の夢として「国際公務員」と書いていた自分にと…

実績もないのに役職だけ偉そうになる...

10月1日付で、国際大学国際関係学研究科公共経営・政策分析プログラムのディレクターから、スーパーグローバル大学推進事業本部 本部長とかいう偉そうな役職に異動となりました... ※諸事情により一部文章を削除しました。 自分のプログラム・ディレクター…