国際派行政学者の挑戦

慶應SFCの教員。才能ないなりに世界レベルの行政学者を目指す40代独身男(負け組)のブログ -月1回ぐらい更新-

肩書は世間一般に重要だが 研究に関係ない

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bBearさんによる写真ACからの写真 

大学院教員になって約2年半、専任講師から准教授になりました(=。=)ふ~… 大学に就職当時は、「テニュアトラック」と呼ばれる2年間頑張れば正社員になれます!みたいな契約を結んでいました。4月にテニュアと呼ばれる大学の終身在職権を頂く審査を受け、無事合格させて頂き、アメリカの大学のようにそのまま准教授になるのかと思いきや(=□=;)  准教授への昇進審査は別に実施され、この時期の昇進となりました... 短期間で多くの先生方に審査に携わって頂き、有難くも申し訳ない気持ちで一杯ですm(_ _)m

 

日本の大学は、テニュア制度を採用していない大学も多く、業績に関係なく就職当初から任期なしの准教授だったりします。一方で、アメリカの大学では、就職時にAssistant Professor(日本では助教及び専任講師)として6年の任期付きの契約を結び、任期内にテニュア審査を受け、合格すれば大学にAssociate Professor(准教授)として引き続き在籍するのが一般的です。これに比べると、2年後にテニュアを取れてしまう本学の審査制度は甘めとも言えます。また、自分の現在の業績が、一流のアメリカの研究大学テニュアを取れるレベルに達してないことも自覚しており、テニュアの獲得と准教授への昇進に対し、素直に喜べない自分がいます(´・ω・`)

 

一方で、世間一般には肩書が重要で、業績はさほど気にされていないことも理解しています。日本の政府機関とお仕事をさせて頂く場合、専任講師と准教授では、報酬や飛行機のクラスが異なります。また過去に民間企業や途上国政府とお仕事させて頂いたとき、専任講師だった自分への扱いが、准教授の先生方より露骨に雑なことは多々ありました(゚д゚;) 研究界隈の一部の人だけが知る、トップジャーナル多数掲載している万年ヒラ講師!とかもカッコいいと思うのですが(^ ^; 一部大学事務も担っておりますし、頂けるものは、有難く頂いておこうと思います。

 

准教授という肩書とともに自分の実力が上がるわけはなく、今後も匿名の論文審査(査読)を受け、影響力の高い学術誌に自分の論文が掲載されるよう精進していくわけですから、まだ国際基準でAssistant Professorぐらいの気持ちでいたいです。大学に就職して2年半となりますが、あと3年半で何とかアメリカの研究大学でも確実にテニュアが取れると確信できる業績を残せるよう、日々坦々と研究に向き合っていきたいです。