国際派行政学者の挑戦

慶應SFCの教員。才能ないなりに世界レベルの行政学者を目指す40代独身男(負け組)のブログ -月1回ぐらい更新-

フェルメール展:日常を映し出す光と影

今週初めに、東京で実施したインタビューの帰りに、日本美術展史上最大のフェルメール展に行ってきました!

 

美術の知識は大してありませんが、これまでアメリカ5大美術館(メトロポリタン、DC National Gallary、シカゴ、ボストン、フィラデルフィア)をそれぞれ2回以上訪れ、 特にフェルメール含め数々の名画を揃えるメトロポリタン美術館に20回以上足を運ぶなど、日本人としては国際的な美術品を鑑賞する機会は多い方だと自負しています( ̄ー ̄)ドヤッ 今回フェルメール作品だけで満足できるのか少し不安でもありました... 

 

そんな浅学のエセ美術愛好家の不安は、8点のフェルメール作品全てを見渡せる奇跡の空間「フェルメールの部屋」に足を踏み入れた瞬間微塵に吹き飛ぶのでしたΣ(゚△゚;) それは、壮大な風景画や神秘的な宗教画が見せつける美しさではなく、何気ない日常にある光と影の美しさでした。

 

フェルメールは当時主流であった宗教画を当初描いており、そんな1作品から本展も始まりますが、次第に彼の絵のテーマは恋文を書いたり、楽器を調弦したり、牛乳を注いだりという日常の1コマを描き出すことに移行していきます... 人間が紡ぎだす日常にこそ美しさがあると言わんばかりに。

 

自分が専門とする行政学は、経済学(金中心の学問)や政治学(権力中心の学問)に比べ社会科学の主流といえる学問ではありません。ただ、たとえその重要性が社会一般に認識されなくとも、社会保障、インフラ、教育、医療、治安などが人々の暮らしに欠かせないサービスであることを疑ったことはありません。フェルメールに遠く及ばなくとも、日常生活を支える行政の面白さや大切さを少しでも見せていけたら...と気持ちを新たにしました(`・ω・´)