国際派行政学者の挑戦

慶應SFCの教員。才能ないなりに世界レベルの行政学者を目指す40代独身男(負け組)のブログ -月1回ぐらい更新-

投票権のないディレクター

先月より意図せずして、本学の公共経営・政策分析プログラムのディレクターなんていう大そうな肩書を頂いておりますが (過去記事)... 実は自分には教授会で重要事項を決める際の投票権がありません(´ε`)

 

本学の規定で、2年以上在籍していない教員には投票権が与えられないため、本年度より2年目を迎える自分は教授会で重要事項に関する投票があると、退席しなければなりません。本学の教授陣は現在8割近くが外国籍で、比較的教員の出入りも多いため、個人的には合理的な規則だと思っています。

 

一方で、ディレクターとして偉そうに所属プログラムにおける教員不足の窮状などを訴えた後、事務の方から「先生、投票ですので、退席をお願いします・・・」と案内されながら、すごすご会議室を去り、新教員採用の是非を外で待つ姿はかなりシュールです(=。=)

 

ただ、投票権を持ったところで、自分の仕事がやりやすくなるわけではなく、むしろやりづらくなる可能性さえあります。意見が割れるような事案で、投票していないことが明らかな今の方が、誰にも恨まれない大きなメリットがあるからです。

 

ディレクターと聞くと何か権限を持っているようなイメージがあるかもしれませんが、会社や役所と異なり、大学では教授それぞれが投票権を持っているため、所属プログラムの先生方との調整なしに物事を進められません。面倒くさい仕事のはずですが、霞が関官僚最下層の係員として直属の上司、他局の担当者、.財務省の担当者などと調整ばかりしていたためか、難しい事案がまとまると不覚にも笑みを浮かべている自分がいますΣ(゚ロ゚ノ)ノ 調整事務をしながら実務家としての感性を保ち、これを行政研究に活かせたら理想的ですが... 就任して間もない今は目前の業務をこなすのに精一杯な日々が続いています。