国際派行政学者の挑戦

慶應SFCの教員。才能ないなりに世界レベルの行政学者を目指す40代独身男(負け組)のブログ -月1回ぐらい更新-

非効率だからできること

8月初旬に春学期の採点を終えると、純粋な研究者としての生活が始まります o(●´ω`●)oワクワク♪ 早速共著の論文(第一著者)1本を、公衆衛生分野でTop 5ぐらいの学術誌に提出しました!もう数千年R&R(修正要求 Revise & Resubmit)を頂ていないので(過去記事)、何とかお願いしまっす(>人<*)

 

そして、満を持して今夏取り組んでいるのが、科研費事業「参加型行政におけるトップダウン式支援の役割:地方政府と地縁団体のマルチレベル分析」です!長すぎるタイトルで恐縮ですがセンスない(^ ^; 市町村の自治会・町内会支援制度(level 2)が、自治会・町内会の参加率(level 1)といかに相関しているかを分析するための調査です。

 

データ収集には、市町村並びに自治会・町内会の皆様のご協力が不可欠であり、調査依頼をメールでお送りしたり、頭を下げてお電話差し上げたり、必要とあらば現地に赴いて土下座しております大袈裟m(_ _)m

 

当然厳しいお言葉を頂くこともありますが、青森県津軽地方で無作為抽出した600軒のお宅を直接訪問し調査依頼をしていたPhD学生時代を思えば、何でもありません(前ブログ記事) 以前学会で計量分析研究者は現場を知らないと言った方は同じことしてみて! オンライン調査全盛の時代に、なぜそんな非効率なことをするのかと聞かれることもあるのですが、自分が研究するモチベーションは公共的価値にあるのだと思います。

 

オンライン調査では、日本の高齢化する自治会・町内会の実態を把握できません。アカデミアで論文数が重要視される中、今後頭を下げることを厭わず地方自治を調査する研究者は減るでしょう... 論文数も大切ですが、自分しかできない貢献をしてみたいです!