国際派行政学者の挑戦

慶應SFCの教員。才能ないなりに世界レベルの行政学者を目指す40代独身男(負け組)のブログ -月1回ぐらい更新-

「ごめんなさい」が言えなくても...

赴任からようやく1か月経ちました(^。^;) 授業はアメリカと同じ1回3時間のスタイルなので、場所は変われど、これまでの経験が活かせるのですが、やはりゼミ生を持つのは初めての経験で、まだ戸惑うことが多いです。

自分のゼミは、ミヤンマー、タジキスタン、ツバル、ザンビア出身と国際色豊かすぎる5人のメンバーとなっておりまして、正直ツバルなんかは良く知らなかったです(=。=)

 

そんな中、4月1日の学期開始までに自国から戻ってこないゼミ生が1人おりまして、なんとか第2週に遅れて到着したのですが、指導教授として既に締め切られた授業の履修登録を調整するなど、予期しない事務に追われました(゚ロ゚;)

 

関係各所に調整した結果、何とか罰則等も免除されて、彼女には「これから、また頑張ろうねd(-д☆)」と話したのですが、「OK」と素っ気なく返事するだけで、遅れて来たことに対する謝罪はなく、今後この学生に指導を続けられるのか不安でした。

 

ところが、少なくともこの1か月、彼女はとても勉強を頑張っています!ゼミや授業でもシャイなのか、積極的な発言はありませんが、与えられた課題は誰よりも時間と労力をかけて取り組んでいるのが見て取れます(☆。☆)

 

海外に出て思ったのですが、日本ほど形式的な謝罪にこだわる国も珍しいと思います。それゆえ、海外の人たちが謝罪を簡単に口にしないことに、違和感を感じる日本人も多いでしょう。ただ、言葉で謝罪して行動で示さないよりは、言葉ではうまく伝えられなくても行動で示す方が、何倍も誠実に謝意を表しているはずです言葉と行動で示せれば一番いいですけど(^ ^;

 

彼女が遅く戻ってきたのには、色々あると思うんですよね... 本学は全寮制で、国際的にも厳しめに大学院教育をしています。異国の都会から日本の田舎に移り、特に1年目はあまりの環境の変化についていけない部分もあったでしょう。彼女はそれでも、ちゃんと勉強しようと戻ってきたので、自分としてはできる限りサポートしていきたいです。人種、文化、言葉などを乗り越え理解しあうには、お互い時間をかけて、それぞれの違いに寛容になることが重要だと学ばせてもらった気がしています。