国際派行政学者の挑戦

慶應SFCの教員。才能ないなりに世界レベルの行政学者を目指す40代独身男(負け組)のブログ -月1回ぐらい更新-

方法論学会:新年は少し休みたい (´ε`)

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新年早々京都の同志社大学で、政治方法論 (political methodology)の国際学会が開催され、昨日自分の研究発表と学生セッションの司会をなんとか無事に(!?)終えましたε=(-ω―;)フーッ

 

政治方法論は、日本人が国際的に活躍する数少ない政治学分野で、トップジャーナルに数々の論文を発表するハーバード大学の今井先生や学習院大学の福元先生に続けと、アメリカ有名大学の博士課程に所属する日本人も増えています。簡単に言えば、選挙、議会、外交などで『「AがBに影響している」ってどうしたらより厳密に分かるだろう?』を模索し、色んな統計分析手法を生み出し発展させる分野です。

 

そんな超優秀かつエリートなPhD学生が研究発表するセクションの司会及び討論の任を、自分より優秀な人たちが断ったため、本学会を主催した福元大先生から仰せつかり、不肖の身ながら承りました(`・ω・´)ゞ

 

自分の研究発表なんかは、批判されてなんぼですし、適当にやって「アホだ」と思われても自分の責任ですが、将来のスターたちが発表しやすいように進行し、討論でも彼ら・彼女らの力が遺憾なく発揮されるよう質疑をまとめるは大変です。そんなわけで、年末年始を実家で過ごしながらも、気が休まる暇はありませんでした。

 

自分で勝手に感じていたプレッシャーをよそに、発表者はじめ聴衆の偉い先生方も、門外漢である自分の司会に協力して頂き、画期的な発表に対する活発な議論ができたように思えます(´ー`*) 自分の研究発表も、ボロクソに批判してくださる方もいて、今後研究を進めるうえで大変勉強になりましたm(_ _)m

 

新年早々さすがに疲れたのですが、海外から多くの有名教授が学会に参加し、他のアジア地域の学生たちもギラギラとした目でお互いの研究を批判し合う...そんな空気に触れることで本当に良い刺激になりましたd(- -)

 

日本の一部学会は、「お披露目の場」的な雰囲気があり、大学の専任教員になったばかりの人が出版された自分の書籍を発表したり、偉い先生から与えられたテーマを学会全体で議論することも多く、「出版前の研究を批判して今後の研究を良くしよう」という雰囲気はありません。伝統を変えるのは難しいでしょうが、既に発表した研究は内容が変えられないため、とても批判しずらいです。学会は「恥をかいて喜ぶ場所」という認識が、国内でも浸透したら嬉しいです。